まだまだ寒いですが、予報によると日中は少し暖かくなる日が増えてきそうです。春が待ち遠しいですね!
…待ち遠しくないけど…。という方もたくさんいらっしゃると思います。スギ・ヒノキ花粉症の季節でもあるのです。そういう私も、昨年からおそらくヒノキだと思うのですが、花粉症になってしまいました…。
鼻水、くしゃみ、目のかゆみなどが主な症状で、不快感が強く仕事などにも集中できなくなることから、その治療は大変重要です。花粉症の治療についてご紹介します。
まず、花粉症であることの診断です。発症時期や症状から明らかに疑われる場合は、特段の検査を行わずに診断することもありますが、原因物質をはっきりさせたい場合は採血検査を行って、アレルギーの原因を特定できることがあります。
その後治療を開始します。まずほぼすべての患者さまに処方させていただくのが、抗ヒスタミン薬です。ヒスタミンとは、アレルギーの原因物質に反応した炎症細胞が放出する物質であり、これによって鼻水やくしゃみ、まぶたの腫れやかゆみなどが引き起こされます。ヒスタミンの作用を抑えることによって、症状を軽くするのが抗ヒスタミン薬です。内服するお薬ですので、全身のアレルギー反応を抑えられますので、これだけで全般的な症状がかなり良くなるケースも多くあります。眠くなりやすいもの・眠くなりにくいもの、作用の強弱、1日の内服回数など特徴の違う何種類ものお薬がありますので、患者さまに適したものを選んで処方いたします。
それでも症状が残る場合は、症状に応じてさらにお薬を使用します。目のかゆみの場合は点眼薬を、鼻水などの鼻炎症状の場合は点鼻薬といった具合です。鼻炎については抗ヒスタミン薬とは作用の異なる内服薬もあり、一緒に内服することでも相乗効果が期待できます。
こういった治療によっても重い症状が残る場合、スギ花粉症で一定の条件を満たした患者さまには別の新しい治療(お薬が高額です…)もありますが、すこし特殊ですので今回は割愛します。
今回みなさまにおすすめしたいのは、早めの治療開始です!去年も花粉症に悩まされた方は、ほぼ確実に今年も発症します。花粉が飛び出して、症状が出てきてからお薬を飲むより、本格的に症状が出る少し前からお薬を使い始める方が、症状を抑えられる印象があります。鼻炎の強い患者さまには特にお勧めです。今年は本格シーズンに突入する前に内服を開始してみませんか?あれ、今年はなんだか症状が軽いな…となればうれしいですよね!
花粉症の症状を抑えて、春を満喫しましょう!